痛みのセンサーに起こるバグ

  • 作成日時:2020年04月07日

みなさんは身体が痛かったり、不快感に苛まれて当院を受診されていると思います。
今回はそうした痛みの感じ方に生じる不具合についてお話しさせていただきます。

身体には、さまざまな刺激を感知するセンサーのような働きをする細胞が何種類もあります。
なかでも代表的なのが「TRPV1」と呼ばれるセンサーです。

主な働きは、43℃以上の熱刺激や組織損傷に際して酸性化によって痛みを生じさせます。
ケガをした時にじっとしていてもジンジンしてしまうのは、ブラジキニンと呼ばれる物質がその受容体であるB2受容体と結合することで、プロテインキナーゼCが活性化されTRPV1がリン酸化するためです。
TRPV1を活性化する温度閾値が、43℃から体温以下である37℃へ低下するため常時活性化状態となりジンジンとした痛みが継続的に引き起こされます。
また、末梢神経繊維は正常であれば髄鞘(ずいしょう)という電気的絶縁状態を保つ組織に覆われていますが、損傷を受けた脱髄状態では隣接する神経繊維との間で混線状態(エファプス)を引き起こし、異常に過敏な反応を示します。

このように組織の損傷以外の不具合でも、強い痛みを感じる要素が複数潜んでいます。

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